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ルーセントカップ観戦

 

 トッププレーヤーたちが競うルーセントカップ観戦に東京体育館へ。ほとんどが天皇杯・皇后杯でベスト8に入ったペアだから掛け値なしの頂上決戦だ。

 男女それぞれ8ペア。4ペアに分かれた予選上位2ペアずつの4ペアが決勝トーナメントに進む。

 観客5千人、賞金も出る。出場選手のボルテージも上がるだろう。さて、優勝の行方はいかに?!

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 開場前には当日券を求める小中学生が大勢。(小中学生は800円で買える。)マイナーをかこつソフトテニスだけれど、中学の部活に限ればバスケや卓球をしのぐというデータもなるほどと実感できる。(高校進学とともに激減してしまうのだが…。)

 会場の雰囲気や、選手入場の際に起こった黄色い声援(“上松せんせぇー!”、高校生の天間にも“天間せんせー”というのはどういうわけか…*)につけても、いささか居心地悪さを感じてしまうほどだ。

 (だがトップ選手への認知が定着してきたのは動画配信が充実してきた近年のことではあるまいか…。2021年にベースボールマガジン社から出版された「日本代表の全歴史」の巻頭言には“ナショナルチームの選手の名前を知っている中・高校生が少ない…報道や放送で見られるようになると良い…”と書かれているのだ。)

*〈後記〉天間も選ばれているナショナルチームのメンバーは、随時 中学生などを対象にした講習会のコーチとして各地に赴いているらしい。この会場にはその時の講習生も来ていて指導してくれた選手に声援をおくっていたようだ。

 

 

  前売り券を買ったのが早かったおかげで、席は最前列。第1、第2コートの間の位置。だが第3、第4コートは離れてしまう。4面で進行されるから目移りしてしまって、なかなか一試合ごとの流れや展開に集中しにくいのは仕方がない。

 

 天皇杯準優勝の上岡俊介が直前のケガ(疲労骨折)とかで、急遽の代役になんと船水颯人が。

 船水は5度の天皇杯を制したスーパースター。昨年から韓国リーグに活躍の場を移してしまっているが、たまたまタイミングよく帰国していたものか。

 だが急の出場で準備不足だったか。随所にらしいプレーは見られたものの、予選リーグに2敗して決勝進出ならず。

 

 

 もちろんわたくしの贔屓は先の皇后杯を制したどんぐり北広島の高橋きずな/岩倉ペア。

 1戦目勝利のあと、2戦目は皇后杯準決で下した浪岡/久保。

 だが狭いデッドゾーンを狙われあれよという間にG0-3。そこから2ゲーム返したもののG2-4で敗れる。しかし2ゲーム取ったことがのちに大きな意味を持ってくる。

 

 高橋/岩倉の3戦目は前田/中谷。これも皇后杯では準々決勝で下しているけれど、フルゲームまでもつれる激戦の末だった。それになんといってもアジア選手権の金メダルペア。この大会の優勝候補の一角だろう。ここで2敗目を喫すれば予選落ちだ。

 接戦が予想されたが、なんとG4-1の勝利。(第3コートだったので今一つゲームのあやは掴めなかった。)

 この結果、予選ブロックの3ペアが2勝1敗の三つ巴に。この場合、3者間の対戦の勝ゲーム数と負ゲーム数の差で順位が決まる。

 高橋/岩倉は浪岡/久保に2-4で負けたものの前田/中谷に4-1で勝ったので+1。前田/中谷は浪岡/久保に4-1で勝ち高橋/岩倉に1-4だったので±0。浪岡/久保は高橋/岩倉に4-2、前田/中谷に1-4でマイナス1。とうことで高橋/岩倉が1位、前田/中谷が2位で決勝トーナメント進出となった。

 

 決勝トーナメント。高橋/岩倉は準決勝を一方の予選ブロック2位の原口/宮前をG5-1で下す。

 いよいよ決勝は前田/中谷をやはりG5-1で破った天間(麗奈)/前川。

 実はこの大会で大いに楽しみにしていた一つは、この天間/前川というスーパー高校生のペアだ。

 これまで天間も前川もそれぞれダブルスやシングルスで数々のタイトルを獲得し、国際大会にもチームメイトとして参戦しているけれど、後衛同士だし、そもそも仙台と広島の別々の高校だから当然ペアを組んだことはない ― と思っていたのだが、実はあった。

 2023年のU-17全日本ジュニア選手権で組んで優勝しているのだ。(前川はこの時シングルスでも優勝している。)

 今回はその時以来ということになろうか。この桁外れの逸材ふたりが組んだら一体どんなことになるのか。

 前川はふだん組む同級生の塚本とはダブル後衛。この1年くらい前から塚本のサービスの時にネットにつくようになったが、基本的にはベースラインでプレイし、チャンスを見て前に詰める。だが今回はさらに自ら仕掛けての積極的なネットプレイが際立つ。スマッシュ、ドライブボレー。その破壊力が半端ない*。

 ゲームは終始 天間/前川が主導権を握る。高橋/岩倉も粘りを見せるが押され気味。受け身に回るシーンが目立つ。第3、第6Gを取り第7Gは8回のデュースを繰り返したもののG5-2で天間/前川に屈する。

* 〈後記〉この試合の動画が配信されたので、改めて前川のネットプレイをチェックしたら10ポイントも決めていた。

 贔屓の高橋/岩倉が負けたのはちょっと残念だが、それにしても天間と前川の相性はなかなかいい。天間の柔、前川の剛、案外と気も合っているようではないか。前川の魅力はなんといってもあの、ここぞの‘爆速’のショット(スピードガンで測ったら女子では断トツだろう)だから、堅実な前衛をつけた正統派の後衛としてのプレイを見たいという思いもあるが、前衛としてのセンスも抜群で、今日のような形も天間とならありかなとも思ってしまう。

 天間も前川もいよいよ卒業。4月からどんな進路をとるのだろう。ぜひさらに才能に磨きがかかるようなよい方向に進んでもらいたいものだ。

〈おまけ〉☛ 前川愛生の小1時の練習風景 すでに現在の前川のフォームになっている (+o+) ❢

      小2時の練習風景

2017年全国小学生大会 決勝  3年生の前川と従姉の5年生 中谷さくらのペアで優勝

中谷さくら /  前川愛生  .
中谷さくら /  前川愛生 .

昼飯は観客席で持参した鯵の押し寿司を。

 

 男子準決勝の一つは矢野/内田が天皇杯を制した橋場/菊山をG5-0で下す。

 もう一方のブロックは内本/上松vs片岡/黒坂。内本/上松がG0-4からG4-4に追いつくものの、ファイナルで屈し、片岡/黒坂が決勝に。スーパープレー続出のしびれるゲーム。

 

 決勝。矢野/内田vs片岡/黒坂。

 並行陣 対 雁行陣の見ごたえある試合。とんでもない異次元のプレーが繰りひろげられる。(黒坂が背中に回したラケットで叩かれた球を返したのにはたまげた ―というより何が起こったのか一瞬わからなかった…)

 しかし矢野/内田の切れ味がまさったか、G5-3で勝利。緊迫した凄い試合だった。

 決勝の前に試合を終えた選手によるサービスでペットボトルの的をあてる余興があったり(準決を戦ったばかりの選手を休ませる意味もあっただろう)、大会終了後に出場選手たちのサインボールが観客席に打ち込まれたり、グッズの販売コーナーがあったり。

 全日本選手権でも感じたけれど、無機質で不愛想な大会運営ではなく、ファンサービスを意識した取り組みはやはりここ数年のことではなかろうか。小学生からの若い世代の熱気も感じられて、ソフトテニスがマイナースポーツから脱却するのもまんざら夢ではないな??と思わないでもなかった。

 晩餉は隣町の鮨神田で ―