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こちほーぼー

 

 地元の魚屋に立派な鯒(コチ)が。

 ちょうど旬だし、これは捌きがいがありそうですねえ。

 コチという魚は、男として生まれ、満2歳、体長35センチまでは男、40センチを超えると女になるんですって!そういえば黒鯛なんかもそうだったっけ。魚にはけっこうあるものなのかしらん。

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 これは32センチくらいだから男の子ですね。卵も持っていない。

 コチの骨はごつい。その名の由来ともいわれています。


 美味い!わたしの白身ベスト3に入るな(+サヨリ、カワハギ)。一呼吸おいてからじわっと広がるうまさ。

 焼きはあまり推奨されているのを見ないが、なんの、塩焼でもムニエルでも美味いぞ。


 

 骨がごついだけでなく身に食い込んでいるので、歩留まりが悪い。なのでアラも食さにゃバチが当たりますぜ。食べるのはなかなかホネですが。


 

 コチの頬肉は最高の珍味とされているとか。さる食通のお大名が数十匹のコチを食べるというのでびっくりされた。それがなぜかというと実は頬肉だけを食べていたからだったとか。

 う~ん、たしかにうまいけれど、それほどまでかとも思いますがねぇ…。

 誰だったか忘れたけど、ある現代音楽家の作品を頬肉だけで作った料理に例えた評論家がいたなあ…。

 

 今月の魚捌き講座は魴鮄(ホウボウ)。

 ホウボウは大人になると泳がずに海底を這ってエビやカニを食べる。なので‘這う魚’と呼ばれていたのがホウボウという名になったとか。

 あるいは、浮袋=鳴き袋からホーホーと声が出るからという話も。この浮袋も美味い。

 

 捌くのは難しくない。

 でも歩留まりはあまりよくない。頭がでかいからね。


 

 やはり刺身がいいですねぇ。うん、コチに匹敵するなあ。あ、ベスト4か。