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仔ネズミ その後

 

 仔ネズミ出現の翌日(7/25)。

 ネットで調べると、野生の仔ネズミを飼育するのはお勧めできない(寄生虫、病原菌の恐れがある)。

だが、それでも飼うなら、エサはペットの赤ちゃん用のミルクをシリンジで一日3回飲ませる。2~3週間で離乳する ― とか!えー、そんな厄介な!そもそもこの子らは生後どのくらいなのか?

 とりあえず細かくしたコメは食べているのか、いないのか。

 

 これは獣医に診てもらうのが一番だろう。

 歩くか自転車でいける近場の動物病院を数件調べて電話。だが、いずれも家ネズミ(クマネズミ)の子どもはちょっと扱っておりませんで…、とやんわり断られてしまう。くそ、犬猫くらいしか診られないのか。ドリトル先生の爪の垢でも煎じて飲め。

 こうなったら意地でもなんとかしてやるぞ。

 ネット通販でもさすがにネズミのミルクは売っていないが、ハムスターのならある。とりあえずこれを取り寄せるとして、届くまで、なんとかせねば。

 薬局で(人間の)赤ちゃんミルクというのを見つけて購入。さっそくシリンジで口のあたりに垂らす(口の中に入れるのはムリだ)。

 だが、どうやっても、ネズミたちはびっくり仰天、パニックになってじたばたと這いずり回る。平べったい皿に入れてもまるで関心を示さない。こいつら、もうミルクは卒業なのか?

 

 やはり目も開いていないようで、そのせいか警戒心は全く示さない。割りばしで摘まみ上げてもおとなしく抵抗もしない。親ネズミにも咥えられていたりしたからか。

 相手に顔の上に乗られたりしても平気。レスリングしているように見えるのは、じゃれあっているのか。

 

 

 

 よたよたと立ち上がろうとしては、すぐこける。

 まだ、脚力もついていない。

 

 

 出現3日目(7/26)。

 コメは食べているようにも見える。だが、糞は見当たらないな。

 

 

 

 

 抱き合ったり、絡み合ったりしながら、死んだように寝ているかと思うと、じたばたと動き回る。

 

 

 よくもまあ、こんなにぴったりくっつき合えられますなあ。

 

 

 出現4日目(7/27)。

 

 コメは確実に減っているようだ。

 おそらく食べているんだろうなあ。

 

 

 

 死んだように眠るふたり。

 少々ちょっかいを出しても、起きださない。

 

 試しに剝いた桃の皮を与えてみた。

 はじめはおっかなびっくりのようすだったのが ―

 

 

 こりゃ、旨いじゃないか。

 夢中になってむさぼりはじめる。

 おいおい押すなよ。

 (そういえばカタツムリの晨之介も来てすぐのとき、すごい勢いで食べていたな。桃って最強。)

 

 

 

 満足したかな。


 

 出現5日目(7/28)。

 桃は薄皮をのこしてすっかり食べられていた。刻んだ黒豆(蒸し煮)もほとんど残っていない。ミルクは必要なさそうだ。 

 脚力もついてきたか、一匹はしきりに上にのぼりたがる。新聞紙の縁をつかってよじ登るまではできるようになったものの、手掛かりがなくなったところで、他愛なく転げ落ちる。しかし性懲りもなく再チャレンジ。なかなか根性あるじゃない。

 

 

 

 でももう一匹はあまり活動的でなくなっている。

 元気がないような気もする。ちょっと心配。

 

 ハムスターミルクが届いた。

 液体ではなく、顆粒。たちどころに粉まみれになってしまった。


 

 

 出現6日目(7/29)。

 やはり一匹は元気がない。ほとんど寝てばかりいるみたいだ。

 それに毛並みも伸びたというよりなんだか荒れてきたようにもみえるのだが。

 もう一匹は相変わらず元気そうだ。よじ登ったり、隙間に落ちてじたばたしたり。