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ラックスマン鎮座

 

 

 5月に注文していたラックスマンのアンプがやっと届いた。

 

 FMから地歌の三味線の音色が流れてくる。撥が絹糸に触れてこすれる瞬間の- ヂ -という微かな音、それから糸が弾かれて震え、胴に張った皮を振動させる。そのプロセスが生々しく聞こえる。豊潤、とか、奥行き、といった言葉が浮かぶ。 ☞

 

 

 

 前代もなかなかいいアンプだったけど、それとはずいぶん印象が違う。

 このアンプを決めるのに、何枚かのCDを持ち込んで試聴もしているのに、改めてラックスマンの音を実感する。試聴というのは、まあ、あとで後悔しないための儀式のようなものだな。部屋もスピーカーも違うし。 

 

 

 腰を据えて聴くためのメインのシステムは別にあるのだが(でもパワーアンプがダメになってしまって現在休止中)、日がな一日点けっぱなしで聴くのはこちらのほう。

 リビングのほか、ダイニング、座敷、のみならず風呂場、トイレのスピーカーにもつながっていて切り替えられるようになっている。

 トイレにはそんなに長居はしやしませんが、風呂につかりながら悠々と聴きつづけられるのはなかなかよいものですぞ。(防水、防錆になっとります。)

 


 30年近く聴きつづけたサンスイのアンプ。山水電気が倒産したあとも、元の技術者が立ち上げたラボで修理を請け負ってくれていた。でもとうとう修復不能に。がっつりと‘剛直’な音を聴かせてくれていたのだが…。

 粗大ゴミに出すよりは、と思ってリサイクル業者に引き取ってもらった。33㎏もあるから、きっとアルミや銅材としてだけでも存分に再生されるだろう。合掌  (:_;)   グッバイ…!