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蛾は真昼間の樹間に羽搏く

 

 ここ数日、我が家の庭に少なからぬ数(~20匹くらい)の蛾が終日飛び交っている。

 調べてみるとウメエダシャクという蛾のようだ。

 蛾といえば夜に飛ぶものとばかり思っていたけれど、例外もあるらしい。留まるとき羽を閉じる蛾というのもあって、必ずしもそれらが蛾の要件というわけでもないそうだ。へえ~ぇ (@_@) ☞

 

 

 

 羽をせわしなくパタパタと羽搏かせているわりには、胴体が重いせいか動きはそんなに素早くない。

 アゲハやモンシロチョウのように、優雅にステップを踏むかのごとくに舞うというわけにはいかないようだ。

 

 

 幼虫は尺取り虫の姿で、梅のようなバラ科の葉を食べて育つとか。それで名前がウメエダシャク。我が家ではピラカンサを目当てにやってきたのだろう。

 多少のことは大目に見るつもりだが、目に余るようなら対処しないわけにはいくまい。(ツバキの葉を一日で食べ尽くしてしまうチャドクガみたいな奴もいるからね。)

 

 しかし蛾のくせにけっこうきれいですね。

 洗濯物のなかに紛れていたやつを捕獲。とろいのかな。(写真を撮ったあと逃がしてやりました。)

 もしかしたらこの人たちがあまり警戒心を持っていないのには特別な理由があるのかもしれない。

 それは…

 


 不味い! ― らしい。

 過日、ある出来事を目撃したことに思い当たった。

 窓に留まる一匹の蛾。そこに忍び寄るヤモリ。お、ビスマルク、じゃなかった毘須まる子か! いけっ! 襲いかかれ!

 ところがなんとしたことか、すぐにでも飛びかかれそうな所まで近寄りながら、彼、じゃなかった彼女はくるりと踵を返してしまったのだ。どーした、まる子 !? 蛾のほうも、まったく意に介するようすもなく平然と佇んでいる。

 狩のようすを収めようと撮ったそのときの写真を見れば、まさにこの蛾はウメエダシャクではないか。

 ネットに次のような記事があるのを見つけた。

 “成虫は体液がまずいためか、鳥類やコウモリなどの捕食動物に食べられない。(「コトバンク」)”

 うーむ、動きがとろくて警戒心もなさそうなのは、襲われる心配がないからなのか。

 そーいえば、テントウムシもあまりに不味くて鳥に食べられることがない、と先日のラジオでゴンチチのチチ松村がいっていたなあ。なるほどテントウムシも簡単に捕まっちゃいますね。― 喰えるもんなら喰ってみねえ、てか。