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晨之介の冬ごもり

 

 だんだん寒い日がつづくようになって、晨之介の動きも鈍くなってきた。放っておくと枯葉のなかにもぐりこんでちっとも動こうとしない。いよいよ冬眠か。もっとも晨之介のような小さい蝸牛の寿命は1年くらいともいわれているから、さて、春に復活するのかどうか。 ☞

 

 それでも霧吹きで湿り気を吹きかけると、しばらくしてのそのそと殻から這い出てくる。でも、ほとんど食事するようすもなく、迷惑そうにさっさと居心地のよさそうな場所をさがしてもう動こうとはしない。

 そろそろちょっかいをだすのはやめる潮時みたいだな。

 冬眠期間中は、日中暖房するような室温の変動の大きいところはだめ。

 思案の末、玄関の靴箱の上に置くことに。

 殻の出入り口を膜でぴたりと塞いでしまうので、もう食事もしない。濡れたところより枯葉の上みたいなところのほうが好みのようす。でもあるていど湿気はあったほうがいいんだろうな。敷いたペーパータオルが湿った状態くらいにはしておきますかね。