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午前中から風が吹き荒れる。春一番との気象庁の発表が。やはりどことなく空気がやわらかくなって春に近づいているような感触が。
春といえば別れの季節。生まれる前からあった(らしい)このパン屋もとうとう閉店するという。聞けば建物が老朽化しているためとか。残念。 ☞
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各戸に配られた35年前の商店住宅地図が出てきた。
ああそうだったと思い出せる店も、まったく印象に残っていない店も。
本職の大工が出入りしていた巣窟のような金物屋とか、店先で鸚鵡が金切声をあげていた小鳥屋とか、品のいい老店主がいつも正座していた悉皆屋とか、炭火をおこしてもうもうと煙をあげていたウナギ屋とか…。
このパン屋はけっこう繁盛していたはずだし、ぜひ、なんらかの形で復活してほしいものだ。(本店は町の奥にまだ残っている。)