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せいせいと…

 

 切れ味が悪くなってきたし、鋼の庖丁は梅雨時で錆も出てきたので、まとめて研ぐことに。  ☞

 

 中砥は人工でいいけど、仕上砥は天然じゃなきゃいけませんね。

 

 錆落しは、クレンザーとワインのコルク。

 

 丸刀はなかなかうまく研げません。

 そういえば、生方たつゑにちょっとこわい庖丁を研ぐうたがあったはず。

 たしか " …せいせいと庖丁を研ぐ " というフレーズがはいっていたと思うけど、見つけられない。

 でもこんなうたもある。

鯖裂けば手のなまくさき夜にしていづくにか閃(ひか)る放電のそら

 庖丁ではないけれど、斎藤茂吉にも不気味なのが。

めん鶏(どり)ら砂あび居(ゐ)たれひつそりと剃刀研人(かみそりとぎ)は過ぎ行きにけり

 茂吉にはけっこう変なうたがありますね。

気ちがひの面(おもて)まもりてたまさかは田螺(たにし)も食べてよるいねにけり